レナの絶叫が響くと同時に、レナの体から尋常ではありえないほどの強い光が放たれた
リア(まぁ、少し予定は狂ったけど、『覚醒』したみたいね・・・これで、計画は準備完了)
光が止むと同時にリアがレナに向かって歩いていく
リア「もう死んでるわよ。いいから早くこっちへ来なさい。そして天界へ行くのよ。」
リアがリュカの体を蹴る
レナ「違う!リュカは、絶対私を助けてくれる!!!どんなときも!なにが起きても!!!」
リア「これだから人間は嫌なのよねぇ。生者と肉塊の違いさえわからないなんてね。」
レナ「リュカは!・・・リュカは絶対に助けてくれる!!!私は、私はリュカを信じてる!!!」
レナがリュカを抱きしめた、そして、光が再び全てを包んだ
リュカ(・・・レ・・・・・・ナ・・・・・・・・・・?)
リュカは、周りに何も見えなかったため、自分が目を瞑っていると思ったが、どうやら全てが暗闇のようだ
まるで、宇宙空間にでもいるようだった・・・しかし決定的に違うのは、星が二つしかないこと
するとその星がこちらに向かって動き出した。リュカが身構えると
?「いや〜どもども〜♪」
星、いや、黒猫のような生物が二足歩行で手を振りながら歩いてくる。
暗かったので光っている目しか見えなかったようだ。
リュカ「・・・おまえはなんだよ?」
バラ「おっと、名乗ってなかったなーオレはバラっていって、まー職業は死神的なー。」
リュカ「なんで死神が猫の姿してるんだ?」
バラ「オレの趣味」
沈黙・・・・・
バラ「まーそれはそれとして、ここは地獄ってやつなんだよ」
リュカ「地獄か・・・ま、妥当なとこだな。あれだけ神々殴っとけば地獄にも堕ちるか。地獄の存在には驚きだけど」
バラ「まー別に地獄じゃなくても冥府やら冥界やら色々と名前はあんだけどねーんでーどうする?」
リュカ「どうするって・・・どういうことだ?」
バラ「まーあんたは今死と生の狭間にいるわけなんだわーんでーあんたはーまだ死んでないんだわー」
リュカ「死んでねぇなら何で地獄なんかにいんだよ!?」
バラが何処から出したのか手にもっているノートをペラペラとめくる
バラ「あー、あったあったーあんたは心が砕けたとかいうらしいからなーつまりココロだけ死んだんだわー」
リュカ「んじゃ、結局死んでるわけかよ・・・なら、早く罰でも、なんでもやってくれよ。俺はもう、なにされても、諦める。一応暴れるけど」
バラがリュカの瞳を覗き込む。流石に猫の目に覗かれるのは少し戸惑ったが、視線は逸らさない
バラ「まーオレにはどーでもいいんだけどーあんたはほんとにいいんか?」
リュカ「・・・なにがだよ。俺は死んだんだぜ?なにも、思い残すことなんてない・・・・・」
そう、リュカには死の記憶がない。なぜだかわからないが、死んだ日の記憶がすっぽりと抜け落ちているのだ
それだけではなかった、天界での記憶さえも曖昧になっている
バラ「まーそりゃそうだろーけどなー・・・・・消してあるし」
バラが最後にボソッと言った言葉を俺は聞き逃さなかった
リュカ「消してある?どういうことだよ!?」
バラ「あちゃー聞こえちゃった?まー実はあんたの死んだ日の記憶を消してあるんだわー
ほら、よくあるだろー?家族が待ってるんだーとか、死ぬ前にやりのこしたことがーとかあーいうのを無くすために記憶の一部、重要なことだけ消しちまうんだわー」
リュカ「じゃぁ、俺にもあるのか・・・?」
バラ「まーそーいうことだわーあんたの場合はそれあったら下手すりゃー生き返るってことらしーからある情報完全消去らしーけど」
リュカ「思い出したら・・・生き返れるのか・・・・・?」
バラ「まーそーもいかないけどーあんたはいわばせーしんたいらしーから肉体が無理ーってことらしーわー」
リュカ「なら、無駄か・・・・・」
バラ「まーとりあえずどーする?ここで記憶を辿るか、それとも、てきとーに遊んで暮らすかー」
リュカ「遊んで暮らすって・・・ここって地獄じゃねぇのか?」
バラ「まーそーなんだけどー天国も兼ねてるからー飲んで食ってごろごろできるんだわー」
リュカ「・・・マジで?なら断然そっち・・・・・」
『リュカは!』
リュカ「え・・・・?」
リュカが周りを見渡すが、バラと自分以外はなにもない、誰も居ない
バラ「ん?どーかしたんか?」
リュカ「・・・いや、空耳らしい・・・・・」
『リュカは絶対助けてくれる!!!私は、リュカを信じてる!!!』
リュカ「れ・・・・・・・・・・・・な・・・・・・・・・・・・・・・・?」
バラ「!!」
バラの目が驚愕に見開かれる
リュカ「そっか・・・・馬鹿かよ、俺は。」
バラ「まー思い出しちまったんならしゃーないけどなーあんたが現実戻っても結局ココロもカラダも崩壊したままなんだわー
だから蘇るつもりならやめといたほうがいーぞー。また死ぬ痛み喰らうだけだからー」
バラが多少焦ったような声で俺を説得する。
だが、俺のココロは決まっている。
リュカ「わりーな、おまえの仕事なくなったぜ。ま、すぐできるかもしんないけどな。
俺のすることは、 守護天使として、レナを守ること。・・・いや、違うな・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺がしたいことは、リュカとして、俺が・・・俺が、俺として、自分の意思で、レナを守りたいから、だから、俺は、まだ、こんなところで立ち止まる訳にはいかねぇんだ!!!」
今までの俺とは違う。闘うために守るんじゃない。守るために闘うんだ。それが、俺の意思だから。
俺が死ぬまで貫き通す、ただ一つの願い。レナを守って、守り抜いて、そのあとなんて、どーでもいい
レナを守ることが、俺の真実。リア達との闘いと、この地獄が教えてくれた。俺の、真実であり、本当の、キモチ
リュカ「悪いな、死神、俺は、リュカ・ファイクスは、神崎レナを守り抜きたい。だから、もう一度死ぬだけかもしれないけど、俺はレナを信じて、蘇る!!!」
バラ「・・・・・まーそこまでゆーならしゃーないかー。もーいーわー、早く行きなー死に際思い出せば行けるからー」
リュカ「サンキュ・・・・・なぁ、おまえ初めから俺生き返らせようとさせてなかったか?」
バラは俺の記憶を思い出させようとしていたような気がする。
バラ「まーあんたの記憶はしょーじき面白かったしなーこの先を見てみたいよーな気がするからなー」
やっぱりか・・・記憶を覗かれたというのに別に悪い気がしないのは、すっきりしているからだろう。自分の気持ちに正直になったから
リュカ「んじゃ、色々サンキューな。次死んだら地獄案内ヨロシク頼むぜ」
バラ「まー任せとけーできるだけ早めにこいよー」
リュカはその言葉に苦笑しながら目の前の空間に歩き出した。そして周りの闇がリュカの前だけ光となり、リュカの姿を包んでいく・・・
そして、光は数分間輝き続け、消えた時には、何者も存在しなくなっていた・・・
リア「なに・・・?今の光は・・・・・・?まぁいいわ。早く行くわよ。」
リアがレナを掴もうとした瞬間、その間に光り輝く手が差し出された
リア「な・・・・!!」
リアの顔が驚きに歪む
そして、リアとは対照的に、レナの顔が喜びに輝く
レナ「リュ・・・・カぁ・・・・・・」
レナの目には涙が浮かんでいた。だが、それは先ほどの涙とは全く別の涙。
リュカ「悪かったな、レナ。少し待たせちまったけど、守護天使リュカ・ファイクス、復活だぜ!!!」
それは、リュカが初めて自ら守護天使だと名乗った時だった・・・・・