―――――――――――――――――――――――俺は、神なんて信じてなかった・・・そう、あの日までは―――――――――――――――――――――――
今日はとても静かな夜・・・・
「くらえぇ!!!ダイナミックエントリー!!!」
・・・・少なくともこの家以外は
「いや〜それにしても元気だなぁ〜そして毎度毎度、無謀な挑戦ご苦労さんっと」
年がほとんど離れていない子供と喧嘩をしているのは早坂 燕(はやさか えん)、14歳
今その喧嘩中の子供のダイナミックエントリーを軽くさばいてみぞおちにエルボーを叩き込む。無論多少の加減はしているが
「いってぇ!!!くそ!この馬鹿兄貴め!!!」
今、ハデな音を立てて床に背中でキスをしたのは早坂 陸(はやさか りく)、13歳
反撃に出て、燕の首筋に手刀を繰り出したが、簡単にかわされ、組み伏せられてしまった。
燕「さて、これで俺の勝ちか?」
陸「・・・なんで兄貴はそんな悪魔みたいに強いんだ?」
顔をしかめて燕に聞く陸
燕「おまえが弱いだけじゃないか?
いや、生まれ持っての才能ってやつかな?性格も良くて、頭もいい上に喧嘩も強いときたもんだ。
まさしく理想の兄貴を持っておまえは幸せだな。」
陸「・・・・・少なくともあんたよりはそこら辺の酔っ払いオヤジの方が性格はいいだろうな・・・」
こんな青少年を捕まえてなにを言う!と反論する燕
だが、間違いなくこの『自称』青少年は間違いなく戦闘能力も、性格も悪魔である。
戦闘能力はなぜかは知らないが、全く訓練などをしていないのにとにかく強いのだ。
並みの格闘技の選手程度なら簡単に勝ってしまうほどに(ただし、燕は足技も使ってだが)
そして性格はまさに悪魔だろう・・・
表にそのひねくれた性格を普通に出しているが、頭の悪い奴は侮辱されていることに気付かないこともある。
それに頭がいいというのも本当ではある。
ただ、頭はいいが、成績は赤点スレスレの点数である。
燕の頭のよさは、別のところに生かされている。
例えば、日常会話一つでも普通の人と違った話し方をする。
そのため変な奴とも思われることもあるらしいが、基本的には普通の人と変わらずに扱われている。
だが、その頭のよさと、性格のひねくれようと、悪魔のような戦闘能力が一体になると本当に鬼さえ避けるような悪魔と化す。
そしてその曲がりに曲がった性格により陸を怒らせては撃退しているのだった。
陸「・・・次は勝ってやる・・・・・」
燕「精々がんばれよ。俺は寝て待っててやるから。」
陸「・・・やっぱり今殴っていいか?」
燕「どうぞどうぞ。できるものなら」
今、陸は燕の下敷きにされている・・・当然、両手は踏まれて使えない・・・・
陸「・・・あ〜!わかったよ!ギブアップ!」
陸がかなりのしかめっ面で叫ぶ
燕「う〜ん、そうしようかなぁ〜俺は別にどけなくてもいいわけなんだけどなぁ?」
陸「やっぱり悪魔だクソ兄貴」
燕「よし、あと30分経ったらどけてやる。」
陸「・・・スイマセンデシタ、オネガイデスカラドケテクダサイ」
陸がこれ以上無いだろうというしかめっ面で言う。
燕「よし、んじゃ、そろそろ立ってやるか」
そう言って陸の上で立ち、思い切り体重をかけてから(陸の「ぐは!」という悲鳴が聞こえたが無視)二階の部屋に向かって歩き出した
燕「俺は寝るぞ〜おまえも早く寝ろよ。」
陸「俺はまだ寝ないぞ。」
燕「ま、まさか・・・」
陸「な、なんだよ・・・?」
燕「俺を襲うつもりじゃ・・・」
陸「それもいいかもなぁ。夜中に・・・」
ボコボコにしてやると言おうとしたが、その前に燕の言葉に遮られた
燕「俺に不逞をする気なのか・・・おまえが同性愛者だったなんて・・・・・兄は悲しいぞ・・・・・」
陸「ち、ちげぇよ!馬鹿兄貴!俺が言おうとしたのは・・・」
燕「まさか、兄を襲うなんて・・・そこまでおまえは・・・」
陸「てめぇはもうしゃべるなぁ!!!」
うぅ、俺に安息の地はないのか・・・などと言って部屋に戻る兄
その背中にスリッパを投げながら見送る陸(燕は後ろに目があるかのようにスリッパを片手で取ったが)
陸「・・・さて、テレビでも見るか」
陸がようやく楽にテレビを見ているころ、燕は、
燕「う〜む、寝るにしてもまだ10時だし。かといって、起きていてもすることもないし・・・」
自分の部屋で椅子に座って無駄な考えをしている燕
結論は・・・
燕「考えんのもめんどくせぇ・・・寝よ」
結局すぐにベッドに倒れこみ30秒後には深い眠りに入っていた
そして夢の中へと旅立っていく・・・
気がつくと、目がチカチカするような、とても輝いている部屋に燕は立っていた。
壁は多分大理石、床も大理石だ。天井からは電球も窓もないのになぜか神々しい光が射している
燕「(なんだここは?郷ヒロミの部屋か?)」
「そんなわけはないだろう。」
燕の後ろにひげを生やした若々しいおじさん(これくらいの人に老人は失礼だろう)が立っていた
燕「あんた誰だよ?ああ、郷ヒロミ?それにしちゃ老けてるな?」
「とりあえず、郷ヒロミから離れろ。私は・・・」
燕「あ〜そうか、さっき陸との話に出てた『酔っ払いのオヤジ』だろ?」
「人の話は最後まで聞きなさい。私はゼウス。大神ゼウスだ。」
燕「嘘くさいなぁ・・・あんたほんとはただの酔っ払いオヤジじゃ・・・」
ゼウス「違うといっておろう!・・・むぅ」
ゼウスが微かに顔をしかめる
燕「どうした?」
ゼウス「どうやらおまえが起きるようだな。手短に本題を話させてもらうぞ」
燕「早く起きてもらわないとストレス溜まるだけだけど」
ゼウスはどうやら燕の言葉を無視して話すつもりらしい。
ゼウス「・・・私が今日おまえの夢の中に現れた理由は、おまえにゲームをしてもらうからだ。」
燕「ゲーム?プレイステーション3でもくれるのか?」
ゼウス「そういうゲームではない。おまえのチカラを試すゲームだ」
燕「チカラを試す?格ゲーか?」
ゼウス「テレビゲームではない。ルールは簡単だ。迫り来るチカラから身を守れ。ただそれだけだ。」
燕「迫り来るチカラって具体的には?」
ゼウス「それは会えばわかるだろう。そして、これを渡しておこう。」
ゼウスが薄い緑色のリング(手と足につけるやつ)を4つ渡す
燕「血行が良くなりそうだ。マイナスイオンでも放出するのか?」
ゼウスが呆れて答える
ゼウス「・・・とりあえず両手両足に着けておくのだな。そうすれば少しはゲームになるだろう。」
燕「ゲームは今別にいらねぇよ。どうせならPS3を・・・」
ゼウス「もう起きるのだ。そして、ゲーム、開始だ。」
燕「え?ちょっと待ってぇぇ!!」
いきなり足元の大理石が消えて燕は闇の奥へと堕ちていった・・・
燕は眩しい太陽の光に目を細めながら目覚めた
燕「ん・・・夢か・・・・・」
ま、夢じゃなきゃ神となんて話せないだろうけどな。と、納得してなんだか暖かい手を見ると
燕「・・・リングって・・・マジ?」
当然答えは返ってこない。
だが、きっと寝ぼけて着けたんだろう。と無理矢理自分を納得させて、1階に下りると、すでに陸が朝食を食べていた
とりあえず挨拶するか、と不気味に微笑んで
燕「Bom dia、Riku」(訳:おはよう、陸)
陸「Guter Morgen、Groser Bruder」(訳:おはよう、兄貴)
燕「む、ドイツ語か、そんなの喋れたのか?」
陸「Es merkte sich, nachdem der grose Bruder gegangen war, gestern zu schlafen.」(昨日兄貴が寝た後に覚えたんだよ。)
燕「へ〜、よくできました。だが、日本語で喋れ。理解するのが遅れる。」
陸「1秒も考えずに答えてるのになに言ってやがる。しかもそっちはポルトガル語で喋ってるくせに」
燕「わはは、これからは燕様と呼ぶがいい」
陸「塩さま」
燕「俺はしょっぱくないぞ。なんなら舐めてみるか?ホレホレ」
や、やめろ〜!俺の飯につばをかけるなぁ!!!と陸が叫んでいるが、完全無視の方向でつばをかけ続ける燕
陸「くそ、俺の朝飯が・・・それより兄貴、時計見てるのか?」
燕が、どれどれ?と時計を見ると・・・現在8時15分
燕「さて、寝るか・・・」
陸「現実逃避するなよ馬鹿兄貴」
燕「よく考えろよ。陸」
陸「?」
燕「俺はとても眠い、そして時間は8時15分、どう考えても飯を食べて学校へ行く時間はない。そうだろ?」
あ、ああ、と同意する陸
燕「ならば学校へ急いで行くか?答えはNOだ。それならどうするか?答えは寝る、だ。OK?」
陸「お、OK」
燕「それにおまえは忘れたか?今親父は出張でいない。つまり、電話するなら自分でしなきゃならない。OK?」
OK、と陸が肯定する
燕「つまり、俺がサボっても俺が具合が悪いかどうかは俺しかわからないわけだ。ここまで話せばわかるだろ?」
陸「あ、兄貴・・・まさか・・・・」
燕「というわけで陸、今日はおまえが燕になれ」
そっちかぁ!!!と雄叫びを上げてとび蹴りを放つ陸を軽くさけて着地した陸にチョークスリーパーをかける
燕「というわけで代返ヨロシクね♪」
陸「くそぉ・・・力でモノを言わすとは卑怯だぞ・・・・・」
燕「褒めてくれて有難う。んじゃ、代返行ってね。おーけー?」
陸「のぉー、だ・・・」
燕「んじゃ、普通に学校行ってきていいよ。」
燕がチョークスリーパーをかけるのをやめて二階へ上がっていく
陸「へ?いいのかよ?」
燕「ああ、どうせ遅刻するなら休む」
陸が、へ?と、時計を見ると8時25分を指していた
このために無駄に長い話しやがったなぁ!!!と叫びながら全力疾走で学校へ走っていくのを見送り、
燕「さて、寝直すか」
燕は至福のベッドへ向かっていった・・・
【(ちょっとだけ)陸視点】【ほとんど燕、または第三者視点】
陸は8時25分はに家に出たのでもちろん学校に間に合うはずはなく、遅刻をしてなんとか学校を終えて帰路の途中であった
陸「(俺が遅刻するなんて・・・これもあの馬鹿兄貴のせいだ!家に帰ったら殺す・・・・・)」
家にたどり着き、大きく息を吸って家のドアを開ける
陸「勝負だぁ!馬鹿兄貴ぃ!!!」
しかし返事は返ってこない。いつもなら挑発して喧嘩を買う燕がこないなんて・・・
陸はなにか不安を覚えて燕の部屋へと向かった。
兄貴はなにをしてるんだろう・・・?
陸が部屋のドアをノックもなしに開けると・・・ベッドの上で燕が熟睡していた・・・・・・
陸「人が学校行ってる間寝てただと・・・しかもサボりで・・・・・」
しかし陸はある考えを思いついたので実験してみることにした
陸「雑巾顔の上で絞ってやるぜ・・・これが俺の恨みだぁ!」
陸が雑巾を絞ろうとした瞬間燕が目覚めた
陸「うわ!いきなり起きるなよ・・・心臓に悪い・・・・・」
燕「俺だって寝起きにおまえの顔を見たくなんて無いわい。・・・ま、まさか燕!おまえ!」
陸「な、なんだよ?兄貴?」
燕「おまえ・・・俺を襲いにきたんじゃ・・・・・」
陸「ちゃうわ!!!俺は兄貴の顔面に雑巾の絞り汁をぶっかけてやろうと思って・・・」
燕「おまえはそんな変態だったのか・・・兄は悲しいぞ・・・・・」
陸「だ〜か〜ら〜」
陸の顔が真っ赤に染まっていく・・・おそらく怒りと恥ずかしさがまじっているのだろう
陸「違うっつってんだろ!!!」
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陸がキレた
燕「落ち着け!話せばわかる!!!」
だが、陸には全く聞こえてないようだった。陸は燕の部屋であるにもかかわらず、いきなり踵落しを放ってきた
不意を突かれたとはいえ、燕も陸の攻撃くらいは体が勝手に動いてかわす。
そして反撃に出ようとしたが・・・
外に雷が落ちる。
それから数秒でドオォンという大きな音が鳴り響く
そしてその音に驚き、兄弟の動きが止まる
そしてピンポーンという音が鳴る
燕「とりあえず待て。誰が来たか見てくる。」
陸がなにがなんだかわからない様子で頷く
そういえば今日は嵐の予報だったな・・・とか考えながら1階に下り、インターホンを取る燕
燕「もしもし?どなたですか?」
「どうも、私、×○保険会社の奥田と申します。話があるのですが・・・」
燕「あ、どうぞ。入ってください」
奥田「はい。」
いつもなら即答で断るのだが、今は上に行くと陸が襲い掛かってくるだろうというのは簡単に予想できるのでとりあえず上に行くのは避けなければならない。
それなら奥田とかいうセールスマンの話を聞いてたほうがよほどマシというものだ。
燕「それで、話ってなんですか?」
奥田「あなたは昨日夢を見ましたか?」
燕「え?あ、はい・・・一応・・・・・」
あ、そういやリング朝からずっとつけてるな・・・ま、いっか。
奥田「それはどのような夢でしたか?」
燕「え、えっと、なんか神とかいうやつがでてきて俺にゲームをやらせるとかいう意味不明な夢でしたけど」
奥田「そうですか・・・あなたも神のしもべなのですね。」
燕「神の・・・しもべ?」
この奥田という奴はどこか頭がおかしいのか?
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奥田「私はヘパイストスのしもべです。では、ゲーム開始といきましょうか。私と貴方の全てを賭けて」
燕がその言葉を理解するより早く奥田は動いた
奥田は腰につけた木槌を取り出し、玄関にあった花瓶を叩いた
奥田「私の『チカラ』は『リプロデュース・ハンマー』そしてこれがそのチカラです!」
奥田が木槌で叩き割った花瓶が再生し、動き始める・・・それもまるで踊るかのように
燕「な・・・なにが・・・・」
奥田「やはり、『神の試練』は初めてですか?ですが、遠慮している余裕はこちらもないのですよ。」
再生した花瓶が燕に向かって飛び掛ってくる。だが、流石に陸と毎日喧嘩しているのは伊達ではない。
飛んできた花瓶を華麗に避ける。
燕「な・・・なんだよ、これ」
奥田「ほう、思ったよりやりますね。ですが、あなたのチカラは?使わなければ私には勝てませんよ?」
燕「(さっきからなに言ってるんだ・・・?でも、花瓶はこいつが操っているはず・・・・・なら)」
燕が油断している奥田の手から木槌を奪おうとしたが、届く寸前に横から下駄箱が噛み付いてきた
燕「な・・・・に・・・・・・・・」
奥田「少し壊すだけでもいいんですよ。そうすれば壊された物体は私の忠実なるしもべと化す。」
奥田が楽しそうに言う
燕「くそ・・・なんなんだよ・・・・・」
タン、タン、タンと規則性のある音が聞こえてくる・・・
陸「おい、兄貴!まだか!」
燕「陸!くるな!」
陸がは?なんでだよ?とか言っていたがもはやそんなセリフを聴いている暇はなかった。
陸が顔を出した時には燕は陸の目の前で壁になっていた
奥田「大切な人を守って死ねるとは、よかったですね。では、さようなら。」
奥田の操る下駄箱と、花瓶が燕に向かってくる。
燕は無意識に手を前に突き出す
燕「(くそ、せめて・・・陸だけでも・・・・・)」
燕がそう思った瞬間風が、吹いた。それもかなり強烈な突風が燕の手から吹き出し、魔物と化した花瓶と下駄箱を吹き飛ばす
燕の頭に情報が流れてくる
名:ア・テンペストウス・リング
形状は4つ一組のリング
そのチカラは着けた部分から風を発生させることができる。
また、空気を操ることもできる。
風が強い日はチカラが上がり、かなりの重量のモノを吹き飛ばすことも出来る
着けた部分の肉体的能力は上昇し、平常時でもかなりのスピードで動くことができる。
作成者はゼウス
現在の所有者は早坂 燕
燕「・・・今のは一体・・・・・?」
奥田「・・・そ、それがあなたの『チカラ』ですか・・・?風を操るチカラ・・・面白い!」
陸「なにしてんだよ・・・兄貴?これって夢か・・・・?」
燕「それならよかったんだけど。どうやら夢じゃないらしいぞ。ホレ」
陸のホッペをつねる
陸「いってぇ!!!つねるなら自分のにしろ!」
そしたら俺が痛いだろ。と言ってから奥田に向き直る
燕「さ、て、と♪俺はもう能力はわかったみたい♪そっちはまだやるの?」
当たり前です!と奥田が吼えて、花瓶と下駄箱を引き連れて襲い掛かってくる
燕「ま、いいけどね。だけど弟は巻き込みたくないから場所を変えさせてもらう。」
燕はリングのチカラを発動させ、奥田、花瓶、下駄箱、そして自身を吹き飛ばす。
陸が、どこにいくんだよ!とか叫んでるけど無視決定
そして、郊外にある(といっても早坂家も十分郊外に位置しているのだが)空き地で風を止めた
燕「よし、ここなら被害も出ないだ・・・・ろ?」
燕がいきなり倒れた
燕「あれ?なんか、うまくたてねぇ・・・」
足に力が入らず、立てない
奥田「当たり前でしょう。これだけの距離を、この重量の物を運ぶ風を起こしてまだ余力があるわけがありません」
ああ、そうか・・・チカラにも限界ってあるのね・・・
燕「へ、まだまだ余裕だよ・・・」
薄ら笑いを浮かべながら立ち上がる燕
燕「さっき起きたばっかだから低血圧なだけだ!」
ほう・・・と奥田
奥田「まぁ、確かにここに来たのはあなたにとっては正解でしょう。私のチカラではなにもできない・・・」
ああ、そこも計算済みだよ・・・だけど、下駄箱とかはどうしよっかなぁ・・・
燕「んで?俺はどうなるの?」
奥田「そうですね・・・」
考える素振りを見せる奥田
どうせ答えは決まってるんだろうけど
奥田「では、花瓶に食われるのと、下駄箱に食われるのはどちらがお好みですかね?」
燕「んじゃ、両方で」
即答で答える燕
奥田は少し不意を突かれたようだったが、すぐに微笑み
奥田「では、望みどおり両方に食べさせてあげますよ。いきなさ・・・」
燕「あ!ちょっとまって!」
奥田が少しこける・・・冗句は通じるんだな・・・・・
奥田「・・・なんですか」
燕「あんたさぁ、『かまいたち』ってしってる?」
さて、あとは時間とタイミングだ・・・
奥田「妖怪ですよね?それともドラクエに出てくる方ですか?」
あ、そっちも知ってるのね
燕「いや、俺が言ってるのは『科学的な現象』の方だ」
奥田「科学的な現象・・・?」
燕「かまいたちってのはな旋風の中心に出来る真空、または非常な低圧によって体が引き裂かれることのことらしいぜ。
ま、実際はそんな気圧はできないし、人間の皮膚は頑丈らしいからできないそうなんだけど。」
奥田「時間稼ぎですか?見苦しい・・・」
燕がニヤリと笑う
燕「俺のチカラならどうかな?物理的には出来なくても、神秘的なチカラならできるんじゃねぇの?
その上この強風、俺のチカラは増してる。」
奥田の表情が変わる
奥田「い、いきなさい!我がしもべよ!」
花瓶と下駄箱が飛び掛る・・・でも、もう遅い・・・・・
俺の風はすでにおまえの周りに非常に強い低気圧を作っている・・・つまり・・・・・
燕「残念だったな・・・タイムアップだ」
奥田の体に赤い線が走る
まずは右足、そして胴体、さらに両手、左足と、四肢を切り裂かれる・・・
奥田「う・・・うわぁぁぁぁぁぁ!!!た、助けてくれぇ!!!」
燕「んじゃ、教えろよ。なんで俺に戦いを挑んだ?」
奥田が即座に答える
奥田「す、全てのチカラを集めたら神になって願いを叶えられるって聞いたんだ!だから適当に訪問して・・・」
しかし奥田の言葉を無視し、燕は呟く
燕「へぇ、神になれる、ね。面白いじゃん♪なってやるよ!俺が神に!!!」
奥田「も、もういいだろ!だから助けてくれ!!!」
燕「や・だ・ね♪これで最後だ・・・
Wird unzahlig auseinander gerissen.」(無数に切り裂かれろ)
奥田の体の赤い線が無数に走り出し、その線から赤い液体が噴き出す・・・
それと同時に花瓶と下駄箱は動きを止め、ただのモノに戻った
燕「安心しな・・・殺しはしねぇよ・・・・・救急車も呼んでおく、けど、生き残れるかどうかは、おまえ次第だ・・・・・・」
燕はいまだ赤い液体を出し続けている奥田から木槌を奪い、奥田を叩く。そして
燕「血よ、止まれ」
燕のその言葉と同時に流れ出ていた血が止まった
燕「もう少し応用力を持つんだな。これは没収。俺のチカラにさせてもらう」
燕の頭にまたも情報が流れてくる・・・
リプロデュース・ハンマー
形状は木槌
そのチカラは叩いて壊したモノを再生させ、自らのしもべとする。
しもべとなったモノは所有者の命令を聞く
作成者はヘパイストス
現在の所有者は早坂 燕
燕は木槌をベルトにはさみ、家に向かっていった。下駄箱の靴を自分のだけ持って・・・・・
そして・・・・・
「おまえも神のしもべだな・・・・・」
「まったく、どうしてこの町にこんなにしもべさんがいらっしゃるんでしょ?
ま、いいや、とりあえず、
Kleiner Fisch kommt.」(来いよ、雑魚)
その後、彼が全てのチカラを手に入れ、神へとなったのかどうかは、神のみぞ知ることである・・・・・
あとがき・・・的なもの
どうも、ユウです^^
とりあえず読みきり小説を書いてみました♪
どこかで見たことがある文の書き方だな?と思った方はうえお久光さんの本を読んだことがあるはずです。
そう!この小説はうえお久光さんを意識して書いたのです!
初めは終わらせ方が続きがあるような終わらせ方で、なおかつ、戦闘シーンが10行に満たなかったので、
これはヤバくないか?と思い、とりあえず伸ばしてみました^^
でもやっぱり微妙かな?ま、いいですよね。だって自己満足小説ですし(えー
私は戦闘シーンを書くのが苦手なのですが、やっぱり書きたいのでヘボいものを書いてしまいます^^;
あ、こんなヘボい戦闘シーンが見たい方は
Angel&Devil Power to Defendへどうぞ♪
では、また次の読みきりでお会いしましょう♪(あったらですけど^^;