趣味はデュエルモンスターズ。・・・
都市部の学校ならば科目にも存在する程有名となった一大カードゲーム。
その勢いは留まらず、プロデュエリストといった職業まである。
しかし、まだ完全に広がるほどではなく、
都市部から少し離れた学校なら部や科目さえ存在しない場合がある。
この高校もその一つだった。
ましてや、女性という事もある。カードゲームが趣味だと公言する人は少ない。
そして、その発言は皆を驚かせた。一人も口を開く者はいない。
蓮来「――では、皆さん。これからも宜しく御願いします!」
頭を下げ、自己紹介を終えるとクラス中から拍手があがった。
担任「では、蓮来さんの席ですが・・・東雲君の隣が空いていますね。」
健司「おっ!迅、ラッキーだな」
迅「・・・・・・」特に喜ばしい事ではないだろといった顔。
担任「蓮来さん、視力は良いですか?」
最後尾の席の為、確認を取る。
蓮来「大丈夫です。視力は2.0ですし、
私のお婆ちゃんは千里先まで見えると言いますから」
・・・もしや、趣味の件も彼女が天然なだけ…?
迅「(千里先は無理だろ。それにあいつとその婆さんは関係ない)・・・」
オイオイ……(汗
担任「で、では一番後ろの端、東雲君の隣へどうぞ」
蓮来「分かりました。」
最短ルートでその席へと向かっていく。そして迅の隣まで来て、目が合った。
蓮来「蓮来レイカです。よろしくお願いしますね」
迅「(さっき聞いたばっかだが…)東雲 迅だ。よろしく。」
健司「はいはい!俺、観神楽 健司です。よろしく〜」
図々しく自己紹介をする健司。だが、レイカはにっこりと微笑んだ。
そして、レイカが席に着くのを確認し、担任はHRを始めた。
途中色々とあったが(笑)、時は現在正午。昼休みだ。
迅、健司、レイカの三人は学食に来ていた。もちろん昼食の為に。
学食に入ってくるなり優姫に会い、4人での昼食となった。
レイカと優姫は自己紹介し合い、気が合ったのか二人はすぐに仲良くなる。
そして――報せは突然舞い込んだ。
昼休みも残り10分足らずとなった頃。
委員長「BIGニュ〜ス!なんと今日の放課後、
校舎の屋上で2ーAデュエルモンスターズ大会を開催しまーす!」
4人「!!!」
急いで知らせに来たのだろう、委員長(女子)は肩で息をしながらそう言った。
委員長「もちろん蓮来さんの歓迎会を込めてよ。
あっ、特例で優姫ちゃんもOKよ!」
にこっと笑うと不安な顔を示した優姫に優しく言った。
優姫「本当ですか!?有難うございます、委員長さん!」
歓喜の声を上げ、委員長の首に抱きつく優姫。
委員長「あんたたちも出なさいよ。うちの学校は決闘者少ないんだから」
男子二人には厳しく言う。が、迅は困った様な顔をした。
迅「委員長。俺は今日、生徒会あるんだけど…」
だから出られないと続く言葉。
委員長「う〜ん、仕方ないわね。前の大会の優勝者ってことでシード権をあげるわ。
それなら間に合うでしょ」
迅「・・・・・・」
委員長「間・に・合・わ・せ・な・さ・い・よ!」
迅「はい・・・」溜息を吐く。
迅はレイカに救いの眼差しを向けるが、困惑の表情で返された。
レイカ自身、転校初日からクラスの皆と仲良くデュエルできるとは思っていなかった。
デュエルをできる喜びと、クラスメイトから時間を奪ってしまった罪悪感とで板挟みに遭っているのだ。
その後、委員長から細かいルール等を聞いて、大会に臨むことになる。
午後5時。校舎の屋上。
2ーAのほぼ全員と優姫、担任の先生が集まった。
担任が立ち会うということで大会の許可が下りたのだ。
委員長「2ーAの皆さん、ゲストの方お集まり下さって有難う御座いま〜す♪
これより蓮来さんの歓迎デュエルモンスターズ大会を始めます!」
盛大な拍手があがった。レイカは頬を紅潮させ、ぺこぺこと御辞儀をしている。
委員長「え〜、エントリーされた決闘者は全部で・・・10人!?」
手元のメモを眺めて、驚きの声をあげた。
委員長「ちょっと!やる気あるの!?少なすぎよ。
・・・あんたも決闘者でしょ!」
近くの男子を指差し、問い詰めた。
男子生徒「いや、俺は観てるだけで良いかな〜って…」
委員長「根性なし!だったらこの人数でいいわ!」
怒気を伴いつつ、次の準備へ入っていく。
大会形式は1デュエルの勝ち抜き戦。
決勝戦だけマッチ戦とする。1killとロックは禁止。
次に対戦相手を決める厳正なくじ引き。
正体は担任が用意したアミダ(笑
シード2つは生徒会で遅れる迅と、歓迎という意味でレイカに決まった。
迅と健司はAブロック。レイカと優姫はBブロック。
そして一回戦4試合が一斉に行われる事になった。
均等にスペースを4つに分け、対峙しあう8人。
左腕に決闘盤とデッキを装着。ソリッドビジョンが作動する。
そして――始まりの笛が鳴った。
まだ日は明るく、屋上を吹き抜ける柔らかな風の中・・・
厳かに大会は始まった・・・
To be continues...
後書き〜・・・
甘辛「はい、え〜、プロローグ2ですね。
それにしても今日は暑寒いですね〜(冷や汗」
迅「・・・おい」
背後から声が聞こえる、恐怖の声が。
その声のする方へ小刻みに首だけ180度回した(きもっ
迅「この遊戯王小説、デュエルはどこだ?」
きょろきょろと辺りを見回し、さも知っているかの様に尋ねてくる。
甘辛「次回で出ると思いますが…」
迅「それに――俺等とレイカが仲良くなった描写がない」
甘辛「それは番外編を書くつもりなので、そちらの方で…」
鋭い指摘にただ見苦しい弁解をするだけの甘辛。
迅「ほう〜…」迅はおもむろに決闘盤を取り出した。
甘辛「何をするので?」
迅「ユウさんもクロ助さんも一度は消滅しているのに、
このボケ×2作者が消えない訳にはいかないだろ?」
甘辛「・・・・・・マジですか?」
迅「モンスター召喚!!」
勢いよくカードを決闘盤に置いた。
するとソリッドビジョンが作動し、大きな体躯の漆黒のモンスターが現れた。
甘辛「・・・冗談じゃない!」
首は後ろを向いたまま、一目散に逃げ出した。情けない…(泣
迅「甘辛に直接攻撃!」
迅の声に反応し、漆黒の怪物は逃げる甘辛に照準を合わせ・・・
口から巨大なエネルギーを放った。
甘辛「ああああぁっっ・・・」
攻撃の後、どこを見渡しても甘辛の姿はなかった…
跡形もなく消滅したのだろう。
迅「さて、帰るとするか。
次回もお楽しみに〜♪」